わたしは、ヘテロセクシュアルのシス女性で、アートマネージャーとドラァグクイーンを生業にしています。大学生に講義をすることもあります。
クイーンデビューから16年、これまで多様な人々と共にクラブやパーティーで踊ってきました。クラブ空間は、国籍、性別、世代、セクシュアリティを超え、社会的な肩書が効力を持たず、その場を楽しんだ者が一番「正しい」とされています。
巨大なウィッグに高いヒールのギラギラした姿の先輩たちや、友人たちからそう教えられてきました。
大学でセクシュアリティやジェンダーの話をすると、たまに「知り合いにLGBTQAの人は居ないので」という意見が出ます。
居ないのではなく、居ないことにしているのは誰でしょうか。
こういった状況はすぐには変わりませんが、芸術が得意とする、フィクション化の技術や、既存の価値観や想像を超えていく表現の力を使って、あらゆる人々が水平に在る社会や、実現できるかもしれない未来を提示していくことはできるでしょう。
いつの日か、社会がクラブのように、誰もが「#わたしが好きになる人は」を語り合える場になったらいいなと思います。“人が誰のことを好きなのか”ということについて、本来、他人が意見をすべきではありませんし、それによってその人の生き方が否定されてはなりません。
本事業は、コンテンツ制作ゼミ、テーマ研究ゼミ、事例研究ゼミ、ネットワーク構築ゼミの4つのプログラムを通じ、各専門家による知見を学び、思考を深めながら、オリジナルのメディアコンテンツの制作・発信を行います。
最終的には、2023年9月、誰もが自分らしく生きる多様な社会の実現やジェンダー平等を目指す複合イベント「京都を拠点としたプライド・アートプログラム(仮称)」を受講生の皆さんと共に創りたいと考えています。
専門知識の有無や経験は問いません。
「#わたしが好きになる人は」を共に考えてくださる方と、これからたくさん出会いたいと思っています。
緒方江美/アフリーダ・オー・ブラート
プロジェクトディレクター
応募方法
【対象】アート表現やアートプロデュース、表現倫理を学ぶ学生、アートプロジェクトの運営にかかわる実務者、大学教員をはじめとした研究者等。実務経験は問わない。
【受講人数】各ゼミ15名程度(公開レクチャー等は100名程度)
【開講形態】すべてオンライン。Zoomアカウントでの受講 ※受講料無料
【申込方法】各プログラムページに記載のwebフォームから申し込み
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★印のプログラムは、ゼミ受講生以外の方も聴講していただけます。
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9月11日(土)★
13:30-16:00キックオフシンポジウム「#わたしが好きになる人は/#The people I love are 」
ティーター・ジェニファ・ルイーズ、太田尚樹、谷口洋幸、本田耕志、緒方江美/アフリーダ・オー・ブラート
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①10月2日(土)
②10月16日(土)
③10月30日(土)
④11月6日(土)
各日13:30-15:00/15:10-16:40コンテンツ制作ゼミ「LGBTQをテーマとした映像コンテンツ制作、及びそのためのワークショップの運営実践〜つよい「ねらい」をもちながら「ねらいすぎ」じゃないクィアコンテンツを作るための旅〜」
太田尚樹、井上涼
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①11月20日(土)★
②11月27日(土)
③12月4日(土)
④12月5日(日)
⑤1月8日(土)
⑥1月22日(土)
各日13:30-15:00テーマ研究ゼミ「再生産労働とインターセクショナル・フェミニズム」
須川咲子
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10月31日(日)
13:30-15:00事例研究ゼミ①「10代のためのフェミニズム」
更級志織
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11月21日(日)
13:30-16:00事例研究ゼミ②「ゲリラガールズとそのアクション」
川上幸之介、菅野優香、ゲリラガールズ研究会
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2022年1月15日(土)
13:30-15:00事例研究ゼミ③「継承する 日仏女性の人権架け橋 ミモザ演劇プロジェクトについて」
リボアルなみの
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11月24日(水)★
19:00-20:30事例研究ゼミ・クラブ編「音楽に於けるクィアカルチャーとセクシュアルアイデンティティ」
シモーヌ深雪、DJ kor、D.K.ウラヂ
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①10月10日(日)★
②10月23日(土)
各日13:30-15:00ネットワーク構築ゼミ-1 現代メキシコの女性アーティストたちの活動から
菅野優香、ナオミ・リンコン・ガヤルド、ダリア・チェルニシェバ、内山幸子
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2022年2月6日(日)
11:00-13:00ネットワーク構築ゼミ-2 しゃべりつづけるクィアたち――「LGBT先進国」カナダの黒人・先住民・有色人種によるアクティビズム
※タイトルが変更になりました(2022.1.25)吉田守伸
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